「いざ売却」となったときに慌てないために
売却の方針が固まり、いよいよ動き出そうというとき、必要な書類が手元にないことに気づいて手続きが止まってしまうケースは少なくありません。特に相続した物件の場合、書類が揃っていないことも多く見られます。この記事では、売却前に確認しておきたい書類と、準備のポイントを整理します。
売却前に確認しておきたい主な書類
権利証(登記識別情報)
不動産の所有者であることを証明する重要な書類です。現在は「登記識別情報」という形式が主流ですが、古い物件では紙の「権利証」のままのケースもあります。売買契約・決済の際に必要になるため、早めに所在を確認しておきましょう。
固定資産税納税通知書
毎年自治体から送付される書類で、固定資産税評価額などが記載されています。査定や税金の計算の際に参考資料として使われます。
建築確認済証・検査済証
建物を建てた際に発行される書類で、再建築の可否や、建物が適法に建てられたことの確認に使われます。特に古い戸建ては紛失しているケースも多い書類です。
土地測量図・境界確認書
土地の境界がはっきりしているかどうかを示す書類です。境界が不明確な場合、売却前に隣地との境界確認・測量が必要になることがあります。
管理規約(マンションの場合)
マンションを売却する場合、管理規約や使用細則も準備しておく必要があります。買主にとっても重要な判断材料になります。
相続物件ならではの注意点
相続した不動産を売却する場合、上記に加えて以下の点も確認が必要です。
- 相続登記が完了しているか:2024年から相続登記が義務化されており、売却するにはまず名義を被相続人から相続人に変更しておく必要があります
- 遺産分割協議書の有無:相続人が複数いた場合、誰がその不動産を相続したかを示す書類です
相続に関する選択肢や進め方については、以下の記事も参考にしてください。

書類が見つからない場合の対処法
権利証・登記識別情報を紛失している場合でも、売却自体は可能です。司法書士が本人確認情報を作成する、あるいは登記官からの事前通知を利用するといった代替手続きがあります。不動産会社や司法書士に相談すれば対応してもらえるため、「書類がないから売却できない」と諦める必要はありません。
建築確認済証・検査済証を紛失している場合は、自治体の建築課で「台帳記載事項証明書」を取得することで、建築確認を受けたことの証明として代用できるケースがあります。
いずれも、まずは依頼予定の不動産会社や司法書士に、紛失している旨を早めに伝えることが大切です。書類の再発行・代替手続きには時間がかかることがあるため、売却のスケジュールに影響しないよう早めの着手をおすすめします。
査定前に準備しておくと良いこと
- 簡単な片付け:査定担当者が室内の状態を確認しやすいようにしておく
- 修繕箇所の把握:雨漏りやシロアリ被害など、気になる箇所があれば事前にメモしておく。査定時に正直に伝えることで、後々のトラブルを避けやすくなります
- リフォーム履歴の整理:いつ、どこを、どの程度直したかが分かる資料があれば用意しておく
まとめ
- 権利証、固定資産税納税通知書、建築確認済証など、売却前に確認すべき書類は複数ある
- 相続物件の場合、相続登記の完了と遺産分割協議書の有無も確認が必要
- 書類を紛失していても、代替手続きで売却できるケースが多いため、早めに不動産会社や司法書士に相談する
- 査定前には簡単な片付けや修繕箇所の把握をしておくとスムーズ
売却の全体的な流れについては、以下の記事もあわせてご覧ください。


